Love story Chapter three-9
Chapter three -9
こうやって手を繋いでみんなの前を歩いている私達。
なかなか慣れなくて未だに恥ずかしい。
街を2人肩を並べて歩いてるだけで、幸せで幸せでついつい顔の筋肉が緩んでしまう。
「またニヤニヤしてるな、エリィは」
「だって、ジャックと一緒にこうして歩けるんだもん。う・れ・しー!」
小さい路地に入ってジャックは私にキスをした。
「エリィがかわいいこと言うからだ」
そう言ってジャックは私の腰に腕を回して抱きしめた。
「やだよ…恥ずかしい…誰かに見られちゃう…」
「誰も居ないって…それに居ても構わないさ。見たきゃみればいい」
ジャックがわざとっぽく水音をたてて私の唇をついばむ…
「おい!こんなとこでいちゃいちゃしてんじゃねーよ!どっかほかでやれ!」
路地の奥のほうから声がした。
他の高校の制服を着た3人の男の子達が立っていた。
その中でリーダー格の子が私の前に立って上から下までいやらしく私を見た。
そしてジャックに向かって言った。
「よー、お前が飽きたら俺に回せよ。かわいがってやるからさ」
その瞬間ジャックがその子をぶっ飛ばした。
それを見ていた他の2人が私を掴んだ。
「どうするんだよ、かわいい彼女、もらっちゃうよ。ほら」
ジャックは私を逃がすために2人に殴りかかった。
「エリィ!早く行け!」
ジャックが怒鳴る。
「人を連れて来る、待ってて」
私はそう言って走り出した。
表通りに出て助けを求めようとした時、振り返ったらジャックが3人に殴られてるのが見えた。
私は無意識にUターンしてリーダー格の子に思いっきり体当たりした。
かなり強く当たったのかその子は後ろに飛んだ。
他の2人は唖然としてジャックを離した。
私はジャックとその子達の間に立って怒鳴った。
「ジャックを傷つけるヤツは私が許さない!」
そこへ騒ぎを聞いた人達が駆けつけてきた。
2人は慌てて逃げて行ったけど、リーダー格の子は私の顔をじっと見た後、2人を追いかけて行った。
「ジャック、大丈夫?」
ジャックは殴られて顔が赤くなっていた。
それに口の中を切ったのか血が流れてる。
「お兄ちゃん、大丈夫か。救急車呼んだほうがいいのかい」
駆けつけてくれた通りがかりの人が心配して聞いてくれた。
「大丈夫です。救急車はいらないと思います。ありがとうございました」
私達は駆けつけてくれた人達にお礼を言ってその場を後にした。
「本当に大丈夫?家に帰ったらちゃんと手当てするからね」
歩きながらジャックは私の顔をじっと見つめている。
「エリィ、どうして戻ってきた?」
「だって、ジャックがあの3人に殴られてるの見て頭に血が上っちゃった。気付いたらあの子をぶっ飛ばしてた…」
「血が上ったか…エリィ…俺はぶっ飛ばさないでくれよな」
ジャックにそんなこと…するわけないじゃん…
でも…やっちゃったかも…大失敗。