Love Story Chapter one-1

Chapter one  -  1 

 

お隣の老夫婦が家を売りに出したのがつい先日。

健康上の都合とかで長男と一緒に住むことになったらしい。

でもすぐに買い手がついた。よく耳にする大手外資系の銀行。

なんでも社宅にするらしい。ふーん。

今日大型のトラックが隣にやってきて荷物を降ろし始めた。

お母さんもリビングルームの窓からしっかりチェックしてる様子。

なんだか洋風の家具が多い。

外資系の会社に勤めている人だからきっと家の中もそれ風なのかも。

そんなことを思いながら隣を眺めていると高そうなBMWが停まった。

きっと隣に引越してきた人だー。どんな人達だろう。

えっ、外国人ファミリーだ!

超カッコいいお父さんとこれまた綺麗なお母さん、それに男の子が3人。

3人とも私より年上に見えるけど外国人は実際の年齢より年上に見えるから案外私と同じくらいの歳だったりして。

お隣に引っ越して来た外国人一家についてリビングルームの窓からチェックしているお母さんに聞いてみたけど何も知らないみたい。

うーんこうなったら自分で情報収集してくるか。

そう思っているところに弟の翔(カケル)が2階から降りてきた。

グッドタイミング!

嫌がる翔をお隣に送り込む。10分後に翔が帰ってきた。

その話によるとお隣さんはカナダ人。

日本支店に転勤になって先日こちらに着いたばっかりだそうだ。

気になる3人の男の子については1番上がうちのお兄ちゃんと同じ高3、2番目が私と同じ高2、3番目が翔と同じ中3。

3人とも私やお兄ちゃん、翔と同じ学校に通うみたい。

うわぁー、なんかドラマっぽい展開。

お母さんと翔はお隣に外国人が引っ越して来たことで盛り上がってる。

単純な人達だなぁー。うちと違ってセレブっぽい感じの人達だし。

これからお付き合いとか大変そうだよー、まあなるようにしかならないけど。

引越しがひと段落したのかお隣さんが家族全員でうちに挨拶に来た。

見た目によらず気さくな人達だったのでちょっと安心。

これならやっていけるかも、そんなことを考えながら私は2階の自分の部屋に戻った。

私の部屋はお隣の2階の角部屋に向いている。

3人のうち誰がこの部屋を使うのかなーと窓から眺めていると、突然2番目の子が部屋に入ってくるのが見えた。

まずい!こっちを見た!

仕方ないから挨拶でもしたほうがいいのかな、こういう時って。

ちょっこっと頭を下げてみた。

なーんだ、嫌な感じ。

無視された上にカーテンまで閉められちゃった。

覗き見でもしてると思われたのかなあ。

ちょっとがっかり。

だって一見スーパーナチュラルに出てるジェンセン・アクレス似のイケメンだったのにな…

でも性格暗そー、アイツが私のクラスに転入して来ませんように!