Love story Chapter two-5
Chapter two -5
2月になってますます雪は降り続いた。
こんな大雪の中、うれしそうなのは隣の3人ぐらいだった。
やっぱりカナダの雪で鍛えられてるからだよね…
3人が外で雪投げをして遊んでるのを私は家の中から眺めていた。
そんな私を見つけた3人は降りて来いと手招きした。
寒いから嫌だよー!
私の名前を呼ぶ3人を無視できず、ダウンジャケットを着て外に出た。
バシッ!
お尻のあたりに何かが当たった。
ジャックが雪の玉を手の中で転がしながら笑ってる。
「やったわねー!」
私も雪を掴んで丸めて、ジャックめがけて投げる。
ジャックは素早くよけて雪玉を投げる体制で私に向かって来た。
マジ、本気じゃん、ジャック!やだぁーまた痛いの当てられる!
私は走ってジェイムズの後ろに隠れた。
「ずるいぞ」
雪玉を投げようとするジャック。
でも私がジェイムズを盾にとってるので投げられない。
私はここぞとばかりにジャックをからかう。
「マジでムカつく!」
そう言ってジャックがジェイムズ目がけて突進してきた。
ジェイムズは私を庇ってジャックとの間に入っている。
ジャックが一瞬の隙を突いてジェイムズの後ろに回った。
私を掴もうとしたジャックを振り払おうとジェイムズが体を素早くターンさせた。
私はその2人の素早い動きについていけず、足がもつれて転んでしまった。
私が腰にしっかりしがみ付いていたのでジェイムズも一緒にもつれて転んだ。
そのもつれて転んだジェイムズに躓いてジャックがジェイムズと私の上に倒れた。
「もう…痛いよぉ。子供なんだからー。二人とも大丈夫?」
私は2人の顔を交互に見て笑った。
それを見ていたジョシュアはやってられないという顔をして家の中に入って行った。
窓を見ると3人のお母さんが私達を見て微笑んでいた。
「冷たい!やられた!」
油断したその時、首の後ろからジャックに雪玉を入れられた。
もう!
ジャックはどうだという顔をして笑ってる。
その子供のような笑い顔につられて私も怒るのを忘れて笑ってしまった。
その後、私は雪だるまをそれぞれ3人に似せて3個作った。
なかなか個性がちゃんと出てて自分で言うのもなんだけど上手くできたかな。
3人もそれを見てなかなかの出来に感心した様子。
でもジャックが自分の雪だるまのお尻に尻尾があるのを見つけて怪訝そうに言った。
「これなんだよ!」
「尻尾でしょ、デビルの。さっきのお返し!」
不機嫌そうな顔をしているジャックの頬を手袋をした手でパンパンと優しく叩いた。