Love story Chapter four-5

Chapter four -5

  

補修の後祐美と久し振りにのんびり話をした。

学校で毎日会ってるけど、落ち着いて話をするのって難しい。

祐美に話を聞いて欲しかった…ジャックのこと、蒼のこと。

でも言葉が見つけられなくて…そんな私を見ていて祐美が言った。

「ねえ、三浦春馬似のあの子、どうしてる?」 

「えっ、?」

本当に誰のことかわからなくて私はキョトンとしてしまった。

「もう…ドラマで不良の役をしてた頃の三浦春馬に似た新聞配達の子よ!」

あー、蒼のことなんだー。

でも蒼って三浦春馬に似てたかなあ?うーん。

「蒼のこと、言ってるだよね祐美は」

「えりっていつもこうだからまったく!毎朝新聞配達手伝ってるってこの前教えてくれたじゃん!その後、どうなのよ!2人で歩いてるところ、うちのクラスの子が見たって話してたよ。その子、蒼って子の学校に友達がいるみたいで言ってたけど、蒼って子、結構モテルみたいだよ!」

祐美にそんなことを聞かされて私は小さい声で言った。

「誕生日にどこか連れて行ってくれるって…」

「なーにそれって。誕生日デートってこと?」

「そんなんじゃないよーもう。私がまだジャックを忘れられないの祐美知ってるでしょ。私と蒼はいい友達だから…」

祐美は大きな瞳で私をじっと見つめた。

「わかってるよ。でも蒼って子、すごくいい子みたいだから…えりがその子と一緒で幸せだったら…」

祐美はやっぱり私の気持ちわかってた。

「でも、私…蒼のことジャックを忘れるために利用してるんじゃないかってすごく自分が嫌になる…そんなことしてないって思っても…」

「ねえ、えりは時々考え過ぎるからたまには自分の気持ちに素直になって心の望むままって言うのかなあ。自然の成り行きに任せてみるのもいいかも。誕生日も2人で楽しんできたらいいよ。その後のことはそれから考えればいいんじゃない。それに蒼って子もちゃんとえりとジャックのこと、わかっててえりと一緒にいるんだから」

祐美にそう言われて心がちょっと軽くなったような気がした。

Let it be…かあ。